【ワークショップ】介護を「自分ごと」に。学生と探る新たなアプローチ

2026-04-09
かながわSDGs ACTION!

3月19日、関東学院大学 横浜・関内キャンパスにて、神奈川県いのち・未来戦略本部室主催の「かながわSDGs ACTION!~企業の課題解決にチャレンジしよう~」が開催されました。
これは、企業が抱える課題に対して、学生の意見やアイデアを聞きながら、具体的な解決の糸口を探ることを目的としたイベントです。
「介護はまだ先の話」と感じる人も多い若い世代に、どうすれば関心をもってもらえるのか。「介護の自分ごと化※1」をテーマに、リレーションシップ推進本部の中島さん、人財戦略部の遠藤さん、ツクイ横浜中田の今泉さんが学生とともに課題に挑みました。

※1 本記事では、「我が事」を指す表現として「自分ごと」を使用しています。
※所属は2026年3月時点のものです。

自分ごと化のカギは「体験」と「共感」

遠藤さんの進行によりワークショップが始まると、はじめに課題の原因分析として、「介護が身近でない理由は何か」を出発点に、学生が事前に考えてきた内容をふせんに書き出しました。
その中では、「介護を経験・体験したことがない」「望んでいないものを身近にしたいとは思わない」といった率直な意見が挙がり、日常生活との距離感や情報不足など、さまざまな視点からの気づきが共有されました。
こうした意見を受け、今泉さんからはこれまでの現場で得た経験や介護に対する思いが語られ、学生たちは「なるほど」といった表情を見せたり、自然とうなずいたりする様子が見られました。

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続いて、解決アイデアの創出の時間では、考えられる原因に対して自由に意見を出し合いました。
学生からは、「当事者になる前に介護に興味を持てる環境整備が必要」という意見が出され、その具体策として「学校での体験授業を通じて、早い段階から関心を高めていくことが重要」との意見が共有されました。また、若いうちから介護を日常生活に取り入れる工夫として、「介護を必要とする高齢者へのお手伝いを体験できるゲームアプリの開発」「SNSを活用した明るい情報発信」、さらには「介護をテーマとしたアニメや、人気アイドルを起用したドラマ化」など、エンターテインメントの要素を取り入れるアイデアにも多くの学生が共感していました。

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学生が示した具体的な施策

ワークショップで出された原因に対する解決アイデアを整理し、いよいよ発表の時間を迎えました。
発表では、実現性や持続性の観点から、「学校で介護をする側とされる側の疑似体験ができる授業」や、「若い世代が同世代に向けてショート動画を発信する取り組み」など、具体的な提案が示されました。
学生たちは、介護を「知る前に避けてしまう心理」に着目し、日常の延長線上で自然に関われる仕組みづくりの重要性を示しました。

リーダーを務めた中島さんは、「介護を自分や家族の安心につながる学びとして前向きに捉える姿が印象的でした。介護に関する情報の新たな伝え方の可能性を感じるとともに、若い世代ならではの視点を得ることができ、今後リテラシーを広く浸透させるためのヒントになりました」と感想を述べました。
また、遠藤さんも「若者発信のSNSコンテンツがどのような内容で反響を得るのかに興味があります。介護の疑似体験についても、若者にとって身近な場所を提案してくれたので、実際に試してみる価値があると感じました」とコメントしました。

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介護を「自分ごと」として捉えるために求められるのは、情報発信だけでなく、日常の中で自然に関われる「接点」の設計ということが分かりました。
介護の現場では当たり前とされている課題も、学生にとっては未知の領域です。だからこそ、固定観念にとらわれない柔軟な発想が生まれます。今回のワークショップは、介護をどのように伝え、関心へとつなげていくかという点において、新たなヒントをもたらしてくれました。

 <関連リンク>
かながわ SDGs ACTION! ~企業の課題解決にチャレンジしよう~ - 神奈川県ホームページ


<取材>総務部広報課 吉﨑