【ST通信 vol.3】失語症訓練とは?【STコミュニティー】
「話す」「聞く」「食べる」に関する支援を行う専門職である言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist、以下「ST」)による、ツクイの「STコミュニティー」では、ST向けの情報をまとめた「ST通信」を、定期的に発行しています。
今回は、2025年度 ST全体研修の報告と、研修で話題になった「失語症訓練」についてご紹介します。
2025年度 ST全体研修の報告
10月17日、全国のSTが集まり「摂食嚥下(えんげ)」をテーマに研修を開催しました。
ツクイのSTは、ほとんどが事業所に1名で勤務しており、仲間と情報交換する機会が少ないのが現状です。
今回の研修では、仲間とつながりながら、働きやすく、スキルを伸ばせる環境づくりを目指し、最新情報や事例を共有しました。
研修で取り上げた内容(一部)
- STコミュニティー活動の進捗報告
- 摂食嚥下に関する最新情報
- 管理栄養士による食事支援の話
- グループワークでの意見交換
参加者からは「普段ST同士で話す機会がないのでうれしかった」、「他事業所の意見を聞けて視野が広がった」といった声をいただきました。
「失語症訓練」について
研修で「今後受けてみたい研修」にあがった失語症。
失語症とは、脳の障害により「ことばを理解・表現する力」が低下する状態です。
今回は、喚語(かんご)訓練(ことばを思い出す練習)をご紹介します。
訓練の一例
- 絵カードを見せて「これは何?」と質問
- 答えられない場合は「色は?」「形は?」などヒントを出す
- 最後に正解を伝え、復唱してもらう
こうした訓練は、高齢者だけでなく小児にも応用可能です。
おすすめ書籍
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「失語症の訓練で何をやっていいかわからない」「ヒントの出し方が難しい」
そんな声に応える一冊をご紹介します。
『失語症の言語訓練 ~言語情報処理モデルとエビデンスに基づく音声単語のセラピー~』
著者:中村 光(岡山県立大学保健福祉学部教授)/協同医書出版社
この本は、科学的根拠に基づいた評価・訓練の方法をわかりやすく解説。
図解や動画付録もあり、現場で役立つ内容が詰まっています。
STの力が、ツクイのサービス品質の向上につながっています
STコミュニティーの活動は、専門職がつながり、学び合い、現場の支援力を高めるための大切な取り組みです。
こうした職種ごとのコミュニティーの活性化が、ツクイ全体のサービスの質の向上にもつながっています。
これからも、ST通信を通じて、現場で役立つ情報や取り組みをお届けしていきます。どうぞお楽しみに!
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<お問い合わせ先>
サービス支援部 金谷
