【Grasol】努力と工夫で挑む! 「アビリンピック神奈川2025」出場に密着

2025-11-13

2025年11月8日(土)、関東職業能力開発促進センター(神奈川県)で、障がいのある方々が技能を競い合う「第23回神奈川県障害者技能競技大会~アビリンピック神奈川2025~」が開催されました。この大会は、競技を通じて職業能力を高めるとともに、企業や社会における障がい者雇用への理解を深めることを目的としています。今回、ツクイの特例子会社であるGrasolから3名のスタッフが出場。そのうちの2名に密着し、日頃の業務経験を力に変えて全力で挑む姿に迫ります。

出場するスタッフをご紹介!

大口 恭平さん
「オフィスアシスタント」の競技に出場

アビリンピック神奈川1

普段は商品の発送や契約書の製本と押印、清掃実績の管理など、多岐に渡る業務でバックオフィスを支えている大口さん。
「前回大会を見学したときに、レベルの高さを感じました。自分にもチャンスがあるというのはモチベーションアップになりますし、この機会を無駄にしたくないと思っています。メダル獲得を目指して頑張ります!」と意気込みを語ってくれました。

大森 結加さん
「表計算」の競技に出場

アビリンピック神奈川2

グループ全体の障がい者雇用率の計算やパンフレットの発送、請求書の取りまとめなど、数字と向き合う業務を担当する大森さん。
前回大会では「ワード・プロセッサ」の競技で銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得に向けて「時間内にすべての項目を終えられるよう頑張ります。今回もメダルが取れればいいなと思っています」と挑戦意欲を語ってくれました。

本番に向けて集中! トレーニングの様子を公開

大会を目前に控えた10月下旬、Grasolのオフィスには真剣な表情で競技課題の想定トレーニングに励む大口さんと大森さんの姿がありました。封入や宛名シールの貼り位置を確認する大口さん、数式や関数の設定といった数字を何度も確認する大森さん。それぞれが自分の課題に向き合い、着実に仕上がりを上げていました。集中する姿からは、「普段の業務で身につけた力を発揮したい」という前向きな気持ちが伝わり、本番に向けて集中力を高めている様子がうかがえました。

  • オフィスアシスタント
アビリンピック神奈川3

「オフィスアシスタント」は、宛名シールの貼付や、書類と封筒の仕分け、発送準備などの正確な作業を競うもの。また、限られた時間でどれだけ正確に行えるかがポイントの競技に対し、大口さんは「いかに効率よく作業するか、何を優先するかを意識します」と話していました。

  • 表計算
アビリンピック神奈川4

「表計算」は、Excelを使って表の作成、関数計算、グラフ作成、データ処理などを制限時間内に行う競技です。前回挑戦したワード・プロセッサ部門と似ている内容もあれば、グラフや表の作成など、新たに練習しなければいけないものもあるそうです。

いざ、本番の舞台へ!

当日は応援スタッフが駆けつけ、温かなエールのもと、出場者3名が競技会場に立ちました。「オフィスアシスタント」では総勢16名が競技に出場。封入した書類を一つひとつ丁寧に指さし確認をしたり、宛名シールの貼り位置を何度も確認したりする大口さんの姿がありました。限られた時間の中でも落ち着いた動きで、普段の業務同様の正確さと集中力を発揮していました。
一方、「表計算」では総勢11名が出場。何台ものデスクトップモニターが並ぶ静かな会場には、キーボードを打つ音とマウスをクリックする音だけが響き渡り、緊張感が漂っていました。そのような中でも、冷静に操作を続ける大森さんの姿が印象的でした。
競技を終えた3人からは、少し心残りがあるような表情と緊張から解放されたようなほっとした表情の両方が見られました。昨年に引き続き出場した大森さんは、「みんな早くて焦りました」と悔しい思いを述べていました。

アビリンピック神奈川5
丁寧さとスピードの両方が問われます
アビリンピック神奈川6
競技開始前にガッツポーズを見せてくれた大森さん
アビリンピック神奈川7

大会の結果は、「表計算」に出場した大森さんが、僅差で入賞こそ逃したものの、成績優秀者に贈られる「敢闘賞」を受賞。結果発表の瞬間には、見守っていた仲間たちからも拍手が起こり、全員で喜びを分かち合いました。
大会を終えた大口さんは、「出場してみないと分からないことも多く、貴重な経験でした。次はメダル獲得を目指したいです」と早くも来年へのリベンジに燃えています。
大会出場の準備から当日までを見守ってきたジョブコーチ(職場適応援助者)は、今回の挑戦について「終始ドキドキしながら見守っていましたが、大きな混乱もなく時間内にやり遂げた姿は本当に立派でした。それだけで感無量です」と話し、それぞれの努力と成長をたたえました。

挑戦の先に見えたもの

大会の中で特に印象的だったのが、各競技の審査員による講評でした。
一人ひとりの努力や工夫を評価する一方で、競技としての厳正な基準に基づいたシビアなコメントも。そこには「障がいの有無にかかわらず、公正に評価する」という大会の理念が感じられ、共生社会の実現に向けた本当の意味での評価を感じました。
この公正な視点は、Grasolが日々大切にしている「人生100年時代において、あらゆる人々が活躍する社会の実現を目指す」姿勢にも通じます。今回の大会を通じて得た集中力や調整力は、今後の日常業務にも確実に生かされていくはずです。
Grasolではこれからも、スタッフ一人ひとりが自信をもって挑戦できる環境づくりを進めていきます。小さな成功を積み重ねながら、「できること」を増やしていく。そんな前向きな取り組みが、また次の挑戦につながっていきます。


<関連URL>
株式会社Grasol 公式サイト
株式会社Grasol

<取材>総務部広報課 吉﨑