【ST通信 vol.2】認知コミュニケーション障害とは?【STコミュニティー】

2025-10-23

ST通信、第2弾をお届けします!

~STコミュニティーの活動から、サービスの質向上へ~
ツクイでは、「話す」「聞く」「食べる」 に関する支援を行う専門職である言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist、以下「ST」)による「STコミュニティー」が2024年度からスタート。
この取り組みは、ST同士がつながり、学び合い、現場での支援の質を高めていくことを目的としています。
その一環として、ST向けの情報をまとめた「ST通信」を、2か月に1回のペースで発行中!
今回は、STコミュニティー活動の報告と「認知コミュニケーション障害」についてご紹介します。

2025年度 STコミュニティー活動の報告

「STパンフレット」の作成

ツクイには現在93名のSTが在籍しており、その多くが通所介護事業所で勤務しています。
「ことば」「きこえ」「たべる」など、STが関わる支援内容をわかりやすく伝えるため、STに特化したパンフレットを作成。
このパンフレットは、お客様やご家族、地域の皆様、関係事業所の方々にSTの存在を知っていただくきっかけとなるツールです。
ぜひ、事業所で活用ください。

「ST標準備品リスト」の作成

STが専門性を発揮しやすい環境づくりを支援するため、「ST標準備品リスト」を作成しました。
これは、STが配置されている事業所における備品の整備状況を見直すためのもので、研修時のアンケート結果をもとに作成されています。
リストは、必須項目(常備してほしいもの)と任意項目(事業所の状況に応じて検討してほしいもの)に分かれており、管理者とSTスタッフが相談しながら確認できるようになっています。
備品の充実は、訓練が必要なお客様や口腔機能向上サービスを受ける方への支援強化にもつながります。

「認知コミュニケーション障害」について

岡山県立大学保健福祉学部教授であり、STでもある中村 光(なかむら ひかる)先生の著書『認知コミュニケーション障害の理解と評価・訓練』(協同医書出版社)をもとにご紹介しています。
中村先生は本書の中で、「後天性脳損傷によって生じる、認知機能障害がその背景にあると考えられる、非失語症のコミュニケーション障害の総称である。」と簡潔に説明されています。
この障害は、失語症や運動性構音障害とは異なり、認知機能(注意・記憶・情報処理など)の障害を背景にコミュニケーション能力に現れます。
認知機能障害が日常生活に影響を与える可能性は十分にあり、今後はSTなど専門職による適切な評価と訓練が求められます。

STの力が、ツクイのサービス品質の向上につながっています

STコミュニティーの活動は、専門職がつながり、学び合い、現場の支援力を高めるための大切な取り組みです。
こうした職種ごとのコミュニティーの活性化が、ツクイ全体のサービスの質の向上にもつながっています。
これからも、ST通信を通じて、現場で役立つ情報や取り組みをお届けしていきます。どうぞお楽しみに!

ST通信 全文はこちら(資料リンク)

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<お問い合わせ先>
サービス支援部 金谷