【介護スタッフ】こども食堂のボランティア活動からはじまる地域・他社との連携
ツクイ北上(岩手県)では、地域貢献の一環として、毎月こども食堂「キッチンすまいる」のボランティア活動を行っています。「キッチンすまいる」は、地域の子どもたちに温かい食事と安心できる居場所を提供する取り組みで、地域住民や団体の協力のもと運営されています。ツクイ北上のスタッフは、調理や配膳、子どもたちとの交流などを通じて、地域とのつながりを深めています。
ボランティア活動は特別なコミュニケーション
2025年10月17日(金)に行われた活動では、ツクイ北上のスタッフ8名が参加しました。15時から調理場に入り、17時までに100~150食を一斉に準備。座敷にテーブルを並べ、配膳・片付けまでを通して運営を手伝います。
ツクイ北上で通所介護事業管理者を務める菊池さんは、「今回のメニューはカレーライス。スタッフと一緒に心を込めて作りました。子どもたちからは『おかわり!』の声が飛び交い、私たちも笑顔がこぼれるひとときとなりました」と語ります。参加したスタッフは、普段の介護業務で培った接遇マナーをボランティアにも生かしています。例えば、配膳は横から出すなどの基本的な動作にも「安心して食事を楽しんでほしい」という思いが込められているのだとか。
菊池さんは「子どもたちと接したり料理をしたりする様子は、普段の業務では見られないスタッフの一面です。こうした場面を通じて、スタッフ同士のコミュニケーションが深まり、風通しの良い職場づくりにつながっています」と語ります。さらに、この活動には地域住民の方もボランティアに参加され、その中には学生の姿もあるといいます。介護の仕事を身近に感じるきっかけとなり、若い世代に介護へのポジティブなイメージを広げる場にもなっているようです。
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こども食堂から広がる地域・他社との連携
こども食堂のボランティア活動を通じて築いた地域とのつながりは、地域ネットワークを広げるきっかけにもなっています。 その一例が、2025年8月1日に開催された「北上みちのく芸能まつり」への参加です。こども食堂での関わりをきっかけに地域の方から声をかけられ、近隣のニチイケアセンター北上・SOMPOケア北上と協力し、企業の垣根を超えた合同企業ブースを出展しました。3社の販促品を配りながら介護に関する相談を受け付けるなど、地域住民との交流を深めました。 さらに、地域の敬老会からも依頼があり、歩行介助や検温、レクリエーションの提供、インボディ測定など、介護の専門性を生かした支援を行いました。そのきっかけは、北上みちのく芸能まつりの企業ブースで地域の方から声をかけられたことでした。菊池さんは「地域の方からは『誘うきっかけがなかったから誘えてよかった』との声をいただきました。地域の方々との距離が縮まり、声をかけてもらえる存在になれたことをとてもうれしく思いました」と語ります。 | ![]()
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ツクイ北上/通所介護事業管理者 菊池さんのコメント
こども食堂のボランティア活動を通じて、地域の方々との距離がぐっと近くなったと感じています。北上みちのく芸能まつりでは「来年もお願いしたい」という声をいただき、地域からの信頼が高まっていることを実感しました。 他社との連携では、競合であっても、同じ地域で介護を支える仲間として協力し合うことが大切だと思っています。お互いにないものを補い合い、情報交換を重ねながら、より良い地域づくりに貢献していきたいです。 そして、ツクイ北上にはどんな人がいて、どんな介護をしているのかを地域の皆様に知っていただきたいです。介護や福祉に興味を持ってもらえるきっかけをつくり、地域と介護をつなぐ活動を続けていきたいと思います。 | ![]() |
<取材>
総務部広報課 吉澤





