【ダイバーシティー】受け入れ人数100名突破! 外国人スタッフと、それを支える現場スタッフの本音をインタビュー
ツクイで介護スタッフとして活躍する外国人技能実習生と特定技能外国人が、通算100名を突破
ツクイでは、多様な人材の力を生かすべく、外国人材の受け入れを積極的に進めており、2025年5月末日時点で、外国人技能実習生と特定技能外国人が、通算で100名を超えました。また、6月は外国人材への理解促進と職場での共生を目指す「外国人雇用啓発月間」です。さまざまな個性や経験を持つ人材が共に働く今、現場でのリアルな声に耳を傾けてみたいと思います。
今回は海外人財部の青木さんサポートのもと、ツクイ・サンシャイン川崎宮前で活躍されている特定技能スタッフのマイさんと、同じ施設に勤務しているスタッフの小澤さんの2名にお話を伺いました。
2019年に技能実習生として来日し、現在は特定技能スタッフとして勤務しているマイさんにお話を伺いました
―ツクイで働くことになったきっかけと決め手を教えてください。
介護福祉士になるための制度や留学の支援など、ほかにもいくつか選択肢はありました。でも、私は「とにかく働きたい」という気持ちが強くて、「働ける会社」を中心に探していました。その中でツクイを選んだのは、現地でのサポートがすごく温かかったからです。介護の講座でも一緒に勉強してくれたり、日本語の発音や文化についても丁寧に教えてくれて、仕事以外の面でも本当に親身になってくれました。ある日、日本のカレーを作ってくれたのですが、それがすごくうれしくて、「こんなに優しい会社、ほかにない!」と心から思い、ツクイで働きたい気持ちがいっそう強くなりました。
―日本での生活やお仕事の中で、大変だったことはありますか?
正直、最初は「日本で暮らす」ということ自体がすごく大変で、不安もたくさんありました。また、仕事では、お客様と接するときに、日本語の難しさから「ほかのスタッフを呼んで」と言われてしまったことがあって、そのときは本当にショックでした。お客様に見えないところで泣いたこともあります。でも、「悲しい」で止まっていたら何も変わらないので、できるだけ明るく声をかけたり、めげずに前に進もうとがんばりました。
あと、お客様の中には「トイレに行きたい」じゃなくて「便所に行きたい」とおっしゃる方がいて、日本語の表現の多さと難しさを実感しました。だから、お客様が新しい表現をされたらすぐにメモして覚えるようにしていました。
そんなふうに工夫を重ねていたら、だんだんお客様との距離が近くなってきて、しばらく経ってお客様から「マイちゃん」と呼んでいただいたときは、すごくうれしかったです!
―つらいことがあっても、あきらめずに頑張れたのは、どうしてですか?
つらいときには、最初に日本語や介護を勉強していたころのことをよく思い出していました。周りの方がサポートしてくれて、「自分はひとりじゃない」と実感できました。だから「今はつらいけど、きっと乗り越えられる。もう少しだけ頑張ってみよう」と自分に言い聞かせながらやってきました。それに、職場でも周囲のスタッフが分からないことをすぐに教えてくれたり、本社の海外人財部の方が親身になって相談に乗ってくれたりして、とても心強かったです。
―これから挑戦したいことや、かなえたい夢はありますか?
今年、介護福祉士の資格を取得したので、今は「もっと自分の実力を試してみたい」という気持ちが強くなってきて、次のステップとしてケアマネジャーの資格取得を目指しています! また、母国のベトナムでは、まだ介護や認知症についての理解が日本ほど広がっていないので、将来的には、日本で学んだ介護のことをベトナムで伝えたいです。
マイさんを技能実習生として受け入れた当時から、そばでサポートしてこられた小澤さんにお話を伺いました
ー最初にマイさんを受け入れるとき、どんな気持ちでしたか?
正直に言うと、不安はありました。当時はまだ外国人材の受け入れが始まったばかりで、ツクイでも前例が少なかったです。もちろん、マイさんが安心して働けるように、生活面の環境づくりや、お客様の名前にふりがなをつけるなど、いろいろ準備はしていました。でも、「外国の方が、知らない国で生活して、働く」ということに対して、想像がつかない部分も多くて……。そして、それを自分たちが本当にサポートできるのか?という心配もありました。
―マイさんだけでなく、スタッフの皆さんにも不安があったのですね。実際にマイさんが来てから、職場にはどんな変化がありましたか?
マイさんも話していたように、最初は言葉の違いもあってお客様から厳しい言葉をいただくこともありました。そうしたときに、マイさんがその悩みをひとりで抱え込まずに、「○○が悲しかった」と素直に伝えてくれたことで、私たちも「じゃあ一緒に考えよう」とサポートに入ることができました。具体的には、お客様との間に入って場の空気を和らげたり、接し方を工夫したりして、マイさんもお客様も安心して過ごせるような環境づくりを、職場全体で意識するようになったと思います。
そして、マイさんの受け入れをきっかけに、今では当施設に外国人材が少しずつ増えてきています。でも、不思議とお客様も、「外国人スタッフ」として見るのではなく、自然と「一スタッフ」として接する空気があります。
それはやはり、マイさんの努力があってこそ。言葉も文化も違う中で一生懸命に働いて、信頼関係を築いてくれたからこそ、今では誰もがスムーズに受け入れられる「土台」ができたと感じています。
―これからマイさんに、どんなふうに成長してほしいと思いますか?
今、マイさんには、後輩の外国人スタッフ2名の育成を担当してもらっていますが、マイさんだからこそできるサポートがあります。言葉の壁、不安、文化の違い……全部、マイさん自身が経験してきたからこそ、新人スタッフにとってもすごく心強い存在になってくれていて、実際に「マイさんがいるから安心」という声もたくさん聞いています。
これからも、マイさんをはじめ外国人材の皆さんが自分の強みを生かして、どんどん成長していってくれたらうれしいですし、私たちもその成長をちゃんと支えていけるような、そんなチームでありたいなと思っています。
マイさんのまっすぐな姿勢と、そっと寄り添いながら支える小澤さんの姿に、自然と胸が熱くなりました。そんな一人ひとりの努力と支えあいが、ツクイの多様なチームをさらに強くしています。私たちも従業員の皆さんと一緒に、それぞれの強みを大切にしながら、ともに成長できる職場づくりを進めていきたいと思いました。
<取材>総務部広報課 矢澤・登山